古屋圭司通信

台湾の馬英九総統と会談

カテゴリー:外交

2011年05月20日

去る16日と17日、台湾を訪問して馬英九総統はじめ王金平立法院長(国会議長)、盛治仁文化建設主任委員(文化大臣)、周功キン故宮博物院長らと会談し、今般国会にて成立した「海外美術品等公開促進法案」(いわゆる故宮博物院法案)について、意見交換をした。台湾側からは、この法案の成立について強い感謝の気持ちが伝えられた。

今後、台湾の故宮博物院所蔵の美術品を日本で展示することが可能になり(詳細は、こちら)、アジアで初めての台湾以外での展示が実現することになるため、台湾の国会でもすでにこの問題に対して日本のどこの都市で開催予定なのか、日時や場所など活発な質疑が行われるなど、むしろ日本よりも台湾での反響が大きいと実感した。

 

馬英九総統との会談

今回の大震災で義援金ひとつとっても馬英九総統が先頭にたって精力的に集めるなどして、約170億円と世界一の金額を確保したことにも象徴されるように、日本に対する想いはひときわおおきいことを実証した形だ。

また、去る5月6日に、台湾のインフラ整備を行った戦前の八田興一氏の記念公園開園式が大々的に行われるなど親日(馬総統の言では「好日」)の証だ。

馬英九総統との会談や周功キン故宮博物院長との会談の中でも、私は日本での開催地の一つに被災地の一つである仙台で開催を提案したところ、馬英九総統も賛意を示してくれた。馬英九総統の被災地の方に心の安らぎと「絆」の気持ちを届けられればとの想いだ、との発言はリーダーとしての資質を垣間見ることができた。

 

王立法院長との会談

早速、宮城県選出の同志議員、村井知事や関係者にその働きかけと準備をするように私からもしっかりと伝えさせていただくと約束する。

しかし、仙台での開催を提案したところ、故宮の文物が放射能の汚染を受けるのではないかという誤解を受けていたことには正直驚いた。日本政府の初動ミスや説明不足の反省はあるものの、改めて原発への誤解を説明した。そして、馬英九総統には、安全であることを確認して頂きたく、仙台へ台湾の観光局長の派遣をして頂きたいことも要請した。 

周故宮博物院長との会談

また、少しでも役立てられればと思い被災地の銘柄の日本酒をお土産に、馬英九総統はじめ皆様へ持参した。その日本酒の酒蔵へ馬総統にお渡ししたとこをご報告したい。

 

被災地の日本酒を馬総統に贈呈

日本での開催は、早くても1年以上先のことになるので、その頃になれば被災地の復興も進むことだろう。東京だけでなく出来るだけ地方でも開催できるようにしたいと思う。そのために関係者とも連携してその実現に努力していく。

私が、長年かけて取り組んできた法案が成立したことにより、このような展覧会が可能となったことうれしく思う。

産経新聞(5/18)

“台湾の馬英九総統と会談” への1件のフィードバック

  1. 田中 より:

    台湾との交流を深める働きをしていただき、ありがとうございます。台湾からの援助をとても感謝しています。

コメントを残す

*

ページトップへ