古屋圭司通信

小沢党首の辞任劇に想う

カテゴリー:議員活動

2007年11月08日

 この一週間で政界は大きく揺れた。
 党首会談にはじまり、連立構想そして小沢代表の辞任会見、一転して辞任撤回とめまぐるしく動いた。小沢氏が辞任撤回記者会見の中で「東北人気質で口下手、説明不足や私の無精で誤解を招いた」という言い訳は、いかがなものか。
 私は、先週金曜日の辞任会見で、小沢氏が「自らの身柄は党に委ねた」との発言を聞いて、もしかしてとの感をもったが、まさかそれが現実のものになるとは驚きである。私がここで他党の批判をすることは差し控えたいが、今回の小沢党首のとった一連の行動は、政権を担う能力があるのかという疑問を、多くの国民の皆様に植え付けたことは間違いないことだと思う。
 一方、福田総理は、テロ特措法にかわる補給支援活動特措法を成立させるためには、野党の協力なくしては不可能であり、国際公約を果たすため、また国家としての責務を果たすため、我が国のシーレーン防衛のために政策協力を申し出たのであり、一国を預かる総理としては当然の事と思う。大連立後の閣僚名簿まで話し合ったとメディアは報道しているが、二人きりの会合であり、私たちがその真実を推し測ることは出来ない。
 衆参ねじれ現象という現実を見れば、国民生活に密接に関連する法案については、政策協議を進めていくべきではないか。現実に、被災者生活再建支援法やC型肝炎対策、あるいは最低賃金法などについても、与野党協議が始まっている。今後は、安全保障や税制、年金改革などの重要政策についても、政策協議をすべきだと考える。これは、大連立とは違う次元の話である。
 伊吹幹事長の「党利党略のために、国民に必要な法律と政策を人質とるようなことはすべきでない」との言は、的を射ていると思う。我々与党が「政治生命をかける」のは、党利党略の政局や権力だけではなく、異常時においても混乱を避け、国益や国民生活を護るためであることを改めて強調したい。

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