古屋圭司通信

「ブリッジ法案」一転して回避

カテゴリー:議員活動

2008年01月30日

 本日、衆議院の委員会で可決したいわゆるブリッジ法案が本会議直前に与野党合意したため、本会議採決は回避され国会は正常化した。政治の一寸先は闇を象徴している顛末だ。このまま対立姿勢のまま突き進むことを不安視する野党の党内事情や、その影響は計り知れないという良識が働いた結果ではないか。
 18日から始まった通常国会を振り返ってみると、まず、意外だったのは小沢党首が代表質問を辞退して代理で幹事長が質問したことだ。政治生命をかけた国会といいながら、本人自ら質問に立たないのはいかがなものか。新テロ特措法の採決で大阪知事選の選挙応援優先を理由として本会議記名採決を欠席したことともダブって写る。その大阪知事選 挙の結果は、ご承知のとおり与党が推薦する橋下氏が民主党推薦の相手候補をダブルスコアー近い大差で圧勝した。
 ガソリン国会と主張している野党は、3月31日に期限が切れる暫定税率法案を、参議院で採決せずに審議を引き延ばし塩漬けにして、国民生活や地方自治体へのはかりしれない影響を考えず、ひたすら解散総選挙に持ち込むために、この問題を政治利用しようというのが戦略である。税金は確かに安いほうが良いのだが、それで終わらないとういのが実情だ。野党内でも耳あたりの良いことだけを叫びながら、国民を欺くのは許されないと心ある一部民主党議員は勇気を持って与党に賛同の意を示している。彼らも参加した去る23日に開催された都道府県議会議員による大会では、飛び入り参加した大都会を代表する石原東京都知事までもが民主党に対し、衆愚政治と鋭い批判を浴びせていたことはこの問題を象徴しているのではないか。
 与党は、衆参ねじれ現象の中、何とか野党との政策協議の接点を模索しながら、この難局を乗り越えていきたいと考えている。年度内に賛否を確約してくれれば、法案修正も含め柔軟に対応すると提案したが、野党は、一連の租税特別措置法案はどんなことがあっても体を張って阻止するとの頑固な態度を変えない以上、与党の責任としてやむをえずにそのセーフティーネット対策を取らざるを得なかった。
 そこで、 3月31日で期限を迎えるガソリン税をはじめとする租税特別措置(ガソリン税以外にも、麦芽や輸入牛肉、チーズやケチャップ、タバコなど暫定的に税額を下げている項目が140以上あり、成立しないとこれら全てが実質増税となってしまい国民生活に大きな影響がある)を5月31日まで期限を延長する議員立法をやむなく国会に提出し、委員会で採決をしたのが本日の午前中である。その後、冒頭にも報告したとおり、衆参両院の議長の斡旋も功を奏し、与野党合意に達し、前面対決を避けることができた。
 今やるべきことは引き続き十分な時間を掛けて、国会戦術のみで対応するのではなく、与野党合意にも記されているように税制など本質的な論議を堂々と国会で進めて、合意が得られれば立法府において修正をしていくべきだ。

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今年の抱負

カテゴリー:インタビュー・新聞記事等

2008年01月13日

本年の抱負が中日および岐阜新聞に掲載されましたのでご紹介いたします。
20_01_08chuniti.jpg新産業の息吹生み出す
 今年は地方再生に力を入れる。農林業や地場産業、新しい産業育成、企業誘致など。
 東濃地方は東海環状道東周りの開通など条件は整っており、新しい産業の息吹を生み出す元年にしたい。
 陶磁器産業は厳しいが、長年培ってきた文化で、絶対に絶やすわけにはいかない。技術は十分あるので、世界市場を視野に入れ、従来の少品種大量生産から多品種少量・高付加価値を目指すべきだ。
 首都圏と名古屋を結ぶリニア中央新幹線も重要。駅誘致だけでは本当の意味で都市開発にならず、県を巻き込んだオール東濃で広域開発に取り組むお手伝いをしたい。(1/8 中日新聞)
20_01_08gifu.jpg地方再生に取り組む
 古屋圭司元経済産業副大臣(衆院岐阜5区、自民)は今年の課題に、さまざまな社会格差拡大の是正を挙げ、「党の政調副会長として、地方の視点をもって地方再生や税の偏在是正に取り組みたい」と意欲を語った。
 リニアモーターカー建設を自己負担で行うことを決めたJR東海の方針を「財源問題がクリアされ、タイムスケジュールに乗ってきた」と評価。地元が目指す停車駅の誘致は、「駅が今後の都市計画の中でどんな役割を果たすのか、しっかりしたグランドデザインを描かないと活性化にはつながらない」と指摘した。
 苦戦が続く地元の陶磁器関連産業については、海外市場に標準を合せ、輸出に数値目標を掲げて国や県、市、事業者一体で取り組むべきとした。
 衆院解散については「与党の責任として着実に政策課題を解決し、信頼を回復することが重要。早期に行うべきでない」と述べた。(1/8 岐阜新聞)

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20_01_04gifu.jpg「政治の安定が第一」
 古屋圭司衆院議員の新年互礼会が四日、多治見市十九田町の市文化会館で開かれ、宮島和弘前県議、山本勝敏県議、古川雅典多治見市長、牛込進多治見商工会議所会頭ら約二百人が出席した。
 宮嶋氏、古川市長、山本県議らの挨拶に続き、古屋氏が「防衛省や年金の問題など課題山積で、自民と民主が対立している場合ではない。ねじれ国会だからと突っ張りあっていてはいけない。野党も半分責任がある。政策協定してでも政治の安定が第一。大連立も選択肢だ。」などと今後の政局について語った。
 この日は恵那市、瑞浪市でも互礼会があり、恵那市大井町、恵那峡国際ホテルの会場では、地元選出の県議や市議、支持者ら約三百五十人が出席。山本恵嗣同市後援会長は「いつ選挙が起きても、皆さんのお力添えをお願いしたい」と話した。(1/5 岐阜新聞)
20_01_04chuniti.jpg「会場は臨戦ムード」
 五区選出の古屋圭司衆院議員(自民)の新年互礼会が四日、多治見、瑞浪、恵那の三市で開かれた。今年中の解散総選挙の可能性が浮上する中、「今日が総決起大会だ」の声も上がるなど、会場は臨戦ムードも漂った。
 多治見市文化会館での互礼会で古屋氏は、解散の時期にふれ「いつあるかわからないが、解散権を持つのは総理大臣。課題をしっかり解決してから、相手が最もやってほしくない時期にやるべきだ」と述べた。
 地元恵那市のホテルでの互礼会では、年金の“名寄せ”をめぐる党幹部の発言について「国民を愚弄するような発言が出たのは問題。(困難さを)率直に認めたうえで解決に向かわないと」と言及。次期総選挙に向けては「前回同様、出会い頭ということもある。心して準備にかからないと」と早期解散への警戒感を示した。(1/5 中日新聞)

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新テロ特措法成立にあたって

カテゴリー:議員活動

2008年01月11日

 本日、新テロ特措法が参議院にて否決され、憲法の規定によりその後衆議院で三分の二の賛成をもって57年ぶりの再議決となり、午後の本会議で成立した。
 たびたび指摘しているように、私はこの法案は国際公約であること、我が国の国益のために必要な法案であること、また憲法で規定されたルールを粛々と実行したことなどから成立は当然のことと考え、これは与党としての責務だと思う。
 野党側の対応は、継続審議を目論んだり閉会間際に対案を提出したりと二転三転し、野党間の連携もちぐはぐで、当初声高に主張していた首相問責決議案も提出を見送った。改めて認識させられることは、衆参ねじれ現象という事実に直面する状況の中でも、与党としての責任を果たすためには、信念をもって毅然たる態度で対処していくことで、必ず道は開けてくるということだ。
 一方、C型肝炎患者の救済をするための法案が衆議院に続き、参議院でも全会一致で賛成され、本日成立した。本会議場で原告側の喜ぶ姿を目の当たりにした時には、良かったと改めて思った。
 法案は政府の責任を認めた上で、患者の立場に立って政府として賠償や支援をしていくものであり、政治決断をしたこと自体は評価したいと思う。しかし、もう少し早い段階で福田総理が決断できなかったかと残念に思う。クリスマスケーキが年明けの正月に遅れて届いたような感もなきにあらずであり、政治決断のタイミングが極めて重要であるということを改めて実感した。
 今後は、年度末に期限を迎える道路特定財源に象徴される租税特別措置法案の取り扱いが焦点となる。国民生活に密接に影響のある特別措置が数多くあり、「ガソリン代が下がります」などの耳障りのよいことだけを並べるだけで政治を司れるものではない。
 18日から始まる通常国会は正念場だ。心して臨んで参りたい。

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19.1.1.png 本年も宜しくお願い申し上げます。
 14年ぶりの越年国会となりました。正月明け早々には国会が再開されます。
 正念場の年と心に刻み、全力でことにあたり、与党国会議員として国家国民のため、その責任を果たして参りたいと念じております。
 皆様にとりまして、実り多い一年となることをお祈り申し上げ、新年の御挨拶とさせて頂きます。
                           
平成20年1月1日                 
                衆議院議員 古屋圭司

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