古屋圭司通信

SANY0039.JPG DMVとは、電車とバスの機能を併せ持つ乗り物です。
 JR北海道が実験的に採用しているものを、地域交通の活性化の一環で国土交通省の補助事業として恵那市が選ばれて、3月の連休の3日間、恵那と明智を結ぶ明知鉄道で実証実験が行われました。全国では3例目です。
 私が、市長や議会などと連携して事業の実現に向け取り組んできたもので、20日の実証実験の初日は140人の定員に対し、1400人を超える応募があったとのこと。関心の高さが伺えます。
 このDMVのメリットは、線路と道路をたった15秒で乗り換えが可能なことで、第三セクターで運営している明智鉄道などには、観光や地域のニーズに合わせて弾力的にダイヤを設定でき、同時にコストの削減もできることです。そして、車両も従来の鉄道車両に比べてコストや重量も三分の一で収まることです。この明智鉄道は、通学を中心として車を持たない高齢者の交通手段として地域住民の足として活用されていますが、全国の第三セクターの鉄道経営同様、厳しい環境にあります。
 この実証実験を通じて、本格導入を目指し地域観光資源の開発や経営コストの縮減に貢献できればと考えています。
 この明智鉄道のルーツは、昭和9年に開通した旧国鉄の明知線に遡ります。
 この明知線は、私の祖父の古屋慶隆が、当時内務省の鉄道参与官を務めていたときに開業に漕ぎ着けたものです。当初の計画では豊田まで延伸の予定でしたが、戦局が激しくなり残念ながら日の目を見ることはありませんでした。 もし、実現していたらというのは贅沢な推測ですが、豊田と恵那の交流は今とは全く違ったものだったでしょう。
 改めて思うのは公共事業の重要性です。
 今でも明知地区の公民館には開通当時の「祝開通、昭和9年、古屋慶隆」と記された灰皿が存在しています。
 私にとっても思い入れのあるこの明知鉄道です。
 恵那市にとどまらず、私の選挙区の東濃は、西の多治見から東の中津川市まで豊富な観光資源に恵まれています。これらの資源を有機的に結ぶことによって、広域滞在型の観光産業の展開のポテンシャルは大きいと思います。
 一昨年に成立した「広域観光圏の整備による 観光旅客の来訪及び滞在の促進に関する法律」を活用して地域の活性化に貢献して参ります。

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