古屋圭司通信

北朝鮮が拉致を認めて今年で10年。

拉致議連、家族会、救う会を始め今回は初めて拉致問題地方議会全国協議会も共催で事実上オールジャパンの体勢で国民大集会を開催した。

大会には、野田総理、安倍元総理、石原東京都知事も出席した。

私も自民党拉致問題対策特命委員会委員長として自民党を代表して挨拶。

4年ぶりに日朝協議が始まったが北朝鮮は全く信用できない国であることは過去の歴史が物語っている。

拉致問題が完全解決への道筋がはっきりしない限り一歩の譲歩もすべきではない。

 

私は、次のような挨拶をさせていただいた。

お盆前の去る3日。私は衆議院の拉致問題特別委員会で玄葉外務大臣と松原拉致担当大臣に質問のあと、高島屋にて開催されている横田めぐみさんの写真展に行ってきた。何の罪もない人間を強引に拉致してそれ以来三十数年間自由を剥奪され精神的にも塗炭の苦しみを強いられている被害者の気持ちに思いをめぐらせ、絶対に拉致被害者全員を取り戻さなくてはと、改めて決意を新たにした。

4年前に北朝鮮は拉致の再調査を約束しながらいつもの常套手段でこの約束を反故にした。

今回は、10年の節目に日朝協議が4年ぶりに再開したが、4年前には拉致の再調査を約束しながら今回は「双方が関心を持つ事項を議題として広く議論する」が合意事項との報告だ。

「双方」に関心がなければ議題にもならないという事態の可能性だって否定できない。

なぜならば金正恩(キムジョンウン)は「拉致はもはや存在もせずその匂いもしない」と言い放っているのだ。

本当にこのような玉虫色の合意で拉致問題が議題になるのか、大丈夫なのかというのが今日出席した皆さんの共通の懸念ではないか。

遺骨収集という戦時中に発生した問題と、平時に発生した国家テロである拉致をうやむやにしようとの意図が見え透いている北朝鮮思惑には絶対に乗ってはならない。

具体的な且つ解決のための提案がない以上絶対に譲歩はダメ。

松原大臣はたびたび、被害者家族がお亡くなりになったあとで被害者が戻ってきても拉致問題の解決にはならないと発言。勇気ある発言だ。

即ち拉致問題解決に時間がないとの考えは北朝鮮に突きつけられたものであるとのメッセージだ。これは戦略的な発言だ。

私は、8月3日の衆議院拉致特別委員会にて、玄葉外務大臣に質問したが、最初は「時間との戦い」では一緒と答弁したものの、総理の下で拉致対策副本部長でありながら、発言に差があるのは問題と指摘すると、最終的に「松原大臣と全く共有している」との答弁。政府としての覚悟に疑問。対外的にも積極的に発言すべし。

 

本年4月13日に北朝鮮が世界の自制を無視して強引にミサイル発射を強行。

失敗に終わったが、自民党は、即日総理官邸に官房長官を訪問して、北朝鮮追加措置の要請を行った。しかしその後何の反応もない。

今、具体的に効果がある制裁強化策は、

・  北朝鮮を仕向け地とする渡航の際の携行金の届出額引き下げと一回当たりと年間上限額設定。

・  再入国禁止の範囲を朝鮮総連副議長5名にもその範囲を拡大すること。

6月の衆議院拉致特別委員会でも明らかになったことは、報告ベースで今年の1月~3月までは携行金額は月で数千万円。

しかし、4月にはその金額が2億円を超えている。なぜか、それは4月15日の金日成生誕100年記念行事のために朝鮮総連副議長5名らがエッチらオッちらと金を携行したことは明らか。

我々自民党は、ミサイル発射の直後にこの制裁強化をすべきと訴えたが残念ながら政府はその行動をとらなかった。

もし今回の日朝協議で拉致問題解決の具体的道筋が明らかにならなければ、最低限速やかにこのような制裁強化をすべし。

 

拉致議員連盟で連休にワシントン訪問時や拉致議員連盟総会、衆参の拉致特別委員会にてたびたび指摘した米国人拉致についても、引き続き米国側政府はもちろんのこと、上下両院の議員に対しても強力に働きかけて、米国人拉致を認めさせ米国と真の連携を図るべきであると考える。

もう一点、我々自民党拉致特別委員会としては、国連加盟各国に働きかけて、国連に「拉致問題に関する特別委員会」などの設立を目指すなど国際社会との更なる連携強化を図るべきと考えます。

過日国連人権理事会の強制的失踪者作業部会に藤田進さんの弟さんの隆司さんが参考人として意見をのべられました。自民党の特別委員会においても藤田さんから説明を受けましたが、一言で言うと国連の関係者は特定失踪者については、全く認識していなかったということ。即ち国連や国際社会への訴えがいかに大切かということと、今までそれが不十分であったということ。

自民党は、次期総選挙に向けて公約作業を進めているが、今私が申し上げた内容を盛り込むことで事実上決定。

金正恩を崩すには、日本がオールジャパンで拉致は絶対に許さないという覚悟と決意を伝えること。曽我ひとみさんの「絶対にあきらめてはいけない」という言葉の通り、結束して北朝鮮に厳しく対処すべし。

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